胆石 高血圧 心臓 アルコール中毒の判定 酒飲みのために |
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--* はじめに *-- | |
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このホームぺージ「健康ばんざい」は、私のブックマーク、お好みに登録していた健康関係のページに、少し手を加えて作成しました。私個人が、活用するために作ったものですが、健康に関心がある人には、おおいに参考になると思っています。高齢化が進行するにつれ、ますます健康への関心が、高まっています。インターネットには、さまざまな情報、有益なページがたくさんあります。私は、こうした情報をを自身の健康のために役立てていきたいと考えています。と同時に少しでも健康に関心を持っている人のお役に立てばと、更新に努力していきます。
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--* 雑感 *-- | |
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*人間は、どこから来たのでしょうか。そして、どこに行くのでしょうか。生命誕生のドラマ。生命進化のドラマ。宇宙の存在と生命の存在。過去、現在、未来と流れていくプロセスと壮大な時の流れ。更に、一個の生命の内部において、果てしなく続く化学反応。
生命に本然的に備わる欲望。精神と肉体の関係。 着々と進む遺伝子の解析。 多くの魅力的で難しい問題が、世界の学者の研究課題となっています。こうした大きな潮流の中で、健康を考えていきたいと思っています。
*まず、すべての出来事は、原因があって結果があります。 健康という現在の自分の存在は、健康を維持するという原因によってもたらされています。 同じく、病気のひとは、病気になる原因をもっていたり、原因をつくることによって、現在、病気で苦しむことになります。 *病気を直すための研究は、大きく進みました。病気にならないようにする研究も少しずつ進歩しています。健康な状態は、普通であり、当然のことと受け止められるので、研究の成果を評価することが難しいと思います。 ところで、活性酸素が、いろいな病気を引き起こす原因の一つとして、注目を集めています。これに対する研究は目覚しいものがあります。私は、この活性酸素の対策に意欲的にとりくんでいるところです。活性酸素については、[★活性酸素について]を参照してください。 「週刊 US HEALTH NEWS」の記事の中から興味深い内容のものを少し紹介します。 ---------------------------------------------------------- ◆Cancer at the millennium(次世代のがん) By Harriet Brown 『エナジー・タイムズ(US HEALTH NEWSの情報ソースである米国の健康情報誌)』誌のがん特集記事から、予防に的を絞ったがん研究の興味深い一面をうかがい知ることができるでしょう。この10年のうちに医学知識はますます進歩し、がんの罹患率を著しく下げる特定の栄養素や効果あるライフスタイルが明らかにされています。また、これらが同時にがん治療にも応用できるのです。これからの10年には、がんという人類の敵に対する闘いの場でさらに有効な武器が発見される可能性はとても大きいものでしょう。がんとの闘いは30年目に入り、様々なところで敵と交戦するため医学知識の必要性はますますはっきりしてきています。近年、がんを分子レベルで見とおせるようになったことで、ワクチンや遺伝子治療のようなハイテク技術は格段に進歩を遂げ、期待や興奮、評判、研究資金といったものが一挙に押し寄せました。科学こそが魅力にあふれたもので『治療』はドラマチックな可能性を十分にはらむものだったのです。しかし今日、予防を重要視する考えはそれに負けないくらい注目を引くようになっています。 ---------------------------------------------------------- ◆Cancer and Exercise (癌と運動) もし、あなたが乳癌予防という目的を掲げ一生懸命に運動をされているのなら、ここでお知らせしたいことがあります。最近行われた癌と運動の関係を調査した結果から見ても、あまり大きな成果は期待出来ない、ということです。しかし、汗をかいて運動をすることは健康を維持する上でやはり大切なことではあります。運動と乳癌の関係に関しての最新情報をお届けしましょう。国立癌研究所が出版する雑誌(Journal of the National Cancer Institute)7月号に掲載された記事です。ここでは、1989年に行われた116,000人の看護婦を対象にした大規模な質問調査を行いました。その結果、1990年代初期に入ってからの乳癌発症状況を見たところ、運動をしっかりとしていた者が必ずしも癌を予防出来ているわけではないことが判明したのです。 ---------------------------------------------------------- ◆Tasty Bits: A Compote of Nutrient News (おいしい話をちょっとずつ: 栄養に関する情報の盛り合わせを貴方に) ニンジンや緑黄色野菜、トマト、スイカなどに含まれる、心臓病や癌を予防するとされる抗酸化のフィトケミカルであるカロチノイドをより多く上手に吸収するためには、野菜を調理することです。新鮮な生のニンジンをそのままばりばりと食べるのが好きだとしても、調理し、すりつぶした方がカロチノイドの吸収率は4%から20%に跳ね上がるのです。このようにイギリスにある食品調査研究所のSue Southonは、ロンドンの『New Scientist(新しい科学者)』という雑誌の1999年6月号において引き合いに出しています。 ---------------------------------------------------------- ◆Stabilizing Salmon, Mellow Mackerel? (鮭は気分を落着かせ、さばはおだやかにしてくれる?) 冷水に生息する鮭、さば、にしん、いわしといった魚の脂に含まれるオメガ3必須脂肪酸は、身体に必須のものとして知られてきましたが、ハーバード大学の研究者によってさらにその評判を高めることになりました。『Archives of General Psychiatry(精神医学の公文書)』の5月号においてマサチューセッツ州BelmontにあるMcLean病院の精神医学者Andrew L. Stollと彼の仲間のハーバート大の精神医学者達は、オメガ3脂肪酸には、双極性障害としても知られる躁うつ病にかかった患者のうわついた気分のバランスを保つ効果があるとしています。 ---------------------------------------------------------- ◆The French Paradox(フランス人の矛盾) フランス人は、よく酒を飲み、タバコを吸い、餅のように厚いチーズをほおばります。アメリカ人が必死になってジムに通いトレッドミルで汗を流している間、彼らはカフェで人生の意味について思いふけっています。しかも憎いことに、フランス人はそんなライフスタイルでも比べものにならない程スリムでシックで、アメリカ人よりも42%低い心臓病発生率を誇っています。そんなフランス人は、まったく癪にさわります。 こうした悪い生活習慣が健康につながるという謎は、“フランス人の矛盾”として、ここ10年間マスコミの注目を浴びています。自分に厳しいアメリカ人は、なぜ自分に甘いフランス人が高脂肪食を摂り、その代償を払わないでいられるのか不思議に思っています。専門家達は、フランス人の食生活がアメリカ人のものよりも確かに高脂肪かどうかについて、様々な議論があるとしています。99年5月29日のBritish Medical Journalの記事によると、ここ最近の高脂肪食の傾向で、フランスの冠状動脈疾患の発生率が上昇するのはもう間近だと示唆しています。しかし、その同じ記事でハーバード大学School of Public HealthのMeir tampfer博士とEric Rimm博士は、心臓の健康にはフランスとアメリカの食生活のいろいろな違いが関係すると指摘しています。 ---------------------------------------------------------- ◆SPORTS NUTRITION(運動栄養学) Working Out: A Sore Subject(運動:筋肉痛) 運動をしたあと、「背中が痛い!すねが痛い!筋がやられたg体中が痛い!」などと叫んでいるのは貴方ですか?運動中または運動直後に感じる筋肉の痛みは極めて自然なもので、運動セラピストもその摂理は良く理解しています。そしてフィットネスに熱意を注いでいる運動おたくもしぶしぶではあるものの、この筋肉痛の存在を認めています。中には“DOMS ― 遅発性筋肉痛”という名称まで付けられているものもあります。筋肉痛は、激しい運動により筋肉繊維の中に小さな傷が出来るために起こり、同時に筋肉繊維の修復作業が開始されることから傷の部分が炎症状態となり、このことも痛みの原因となっています。またもう一方では、同じように運動を愛し、己を鍛えることに信念を持つスポーツ愛好家達との話題のうえでも欠かせないトピックでもあります。しかし、ここで皆様にお伝えしようと思うことは:適切な技術と栄養指導により、このような痛みに耐える必要がなくなる、ということです。(筋肉痛を楽しんでいる方は別にしておきましょう)。 ---------------------------------------------------------- ◆ Nutrients for Longevity(長生きをするための栄養素) By Edward C. Wallace ND.DC 長生きをすることの意義とは何でしょう。年齢を重ねるにつれ(アメリカ社会もあなたと共に高齢化の一途をたどっていますが)やがて訪れる避けることの出来ない人生の終着点をもう少し先に伸ばしたくなってくるものです。“戻ることのない旅路”へ急ごうとする方はあまりいないはずです。しかし、「人生最後の波止場」が近づくにつれ、我々は、その日を迎えるまでの航海を、平穏に、健康的に、痛みや障害に悩むことなく健やかに暮らすことは出来ないものかと切に願うのです。人はなぜ歳をとるにつれシワが出てくるのか、痛みがあちこちに出てきて、身体が老化していくのか。人は長い間、ありとあらゆる科学的知識を駆使しながらこの不思議な現象を解明しようとしてきました。様々な研究から浮かび上がってきた老化に関する二つの学説が現在注目を浴びています: 最初の学説は、人の細胞には、はじめから生物時計(バイオロジカル・クロック)がプログラムされており、細胞が再生出来る寿命が設定されている、というものです。この学説はLeonard Hayflick(レオナルド・ヘイフリック)博士によって公表されたもので、プログラムされた細胞“プログラム説”として広く認識されています。 二つ目の学説は、1950年半ばにDenham Harman医学博士が発表したもので、人の細胞は時間とともにフリーラジカルと呼ばれる破壊分子により、酸化され、次第に衰えてゆく、つまり老化していく、という“分子障害説”です。 ---------------------------------------------------------- ◆Vitamin D: Versatile Vitamin(ビタミンD: 多目的ビタミン) ビタミンDの“D”とは、英語で“Disguise=変装”を意味するのでしょう。ビタミンDはビタミンとしては見せかけのようなものであり、他のビタミン仲間とは明らかに異なるものです。その理由として、第一にビタミンDは太陽の光を浴びることにより私達の体内で生成できること、第二に生命維持に必要なホルモンとして、ミネラルの吸収や骨の形成や内分泌作用を持つということが挙げられます。脂溶性ビタミン(体内の脂肪組織や肝臓に長期保存されるもの)として、ビタミンDは骨の形成に非常に重要な役割を担っています。ビタミンDの発見と摂取は、幼少期のくる病と言われる、ビタミンDの欠乏によって起こる成長阻害、歯の発育阻害、弱体化、乳児の頭蓋骨軟化、永久的な骨格不全を事実上撲滅したと言われています。最近の数々の研究では、ビタミンDの大きな可能性として癌に対する抵抗作用や血圧、体内リズム、情緒、態度の安定化や多発性硬化症、乾せんなどの特定の免疫疾患の治療、さらに筋力アップへの効果などが注目されています。 『The Doctors' Vitamin and Mineral Book』の著者、Sheldon Saul Hendler医師は多目的なビタミンDの期待できる新しい効果を以下のように述べています。「増殖と分化は癌の予防と治療に多大な影響を与え、免疫調整は感染症の予防と治療に重要であり、そして細胞壁の流動性の維持は老化を含む全ての生物学的過程に重要な意味を持つ」と。 ---------------------------------------------------------- ◆Getting Stronger and Healthier(力をつけてさらに健康に) 前にもまして専門家は、健康促進並びに老化による機能低下に対抗するためきちんと考案されたエクササイズ・プログラムを薦めています。例えば、クリーブランドのCase Western Reserve Universityが最近行った研究では、高齢者350人以上の中でアルツハイマー疾患による精神機能不全を起こさなかった人は精神機能を低下させた人に比べ、傾向としてより多く身体的活動に参加したことを示しました。主任研究者のArthur L. Smith医師は「生涯を通して定期的に運動を行っていると、アルツハイマー予防になることがこの研究結果から分かる」と述べています。 研究で記録されたエクササイズには、水泳、テニス、アイススケート、ラケットボール、ゴルフ、自転車、ウェイト・トレーニングなどがありました。運動を行うグループは、カウチポテト族に比べアルツハイマーで機能低下する割合が3倍以上少なかったということです。身体的活動の重要な要素は重量のあるものを持ち上げることですが(重いものである必要はない)、これは毎日の活動で力をつけ高齢者の多くがその可動性を奪われる、骨の薄くなる病気、骨粗しょう症を防ぐためでもあります。歩きやジョギング、自転車こぎといったエアロビクス運動は、心臓や肺機能を促進させますが、強化トレーニングは食料品や子供、家庭用品などを持ち上げるための力を増加させることになるのです。 American College of Sports Medicineによると、体力強化をしようとする場合、次のようなガイドラインに従うことを薦めています: ---------------------------------------------------------- ◆ Mushrooms(キノコ) By Frank Sturges 健康を促進するものということで、キノコへの関心が今までになく高まっています。キノコに含まれる、病気を退治する物質を研究者に尋ねると、それこそ長いリストが出来上がってしまうそうです。そうした自然物質には免疫を促進するもの、がんや心臓病予防に有効なものといろいろです。特にキノコには莫大な数の種類があることに、研究者は並々ならぬ関心を抱いています。森、原野、人里はなれた場所、岩壁などの隙間に群生するキノコにはざっと見ても150万種ありますが、詳しいことが分かっているのは、その中で3千足らずなのだそうです。 キノコは、自らが生き残るため他の菌類や微生物と競うため、多くの有益な成分を生み出します。キノコが自分の身を守るために利用するこうした物質は、ヒトにも役に立つことは明らかです。こうした部類の物質の中でも、多糖類はかなり重要なもののひとつ。研究者は、これらの長いでんぷんの分子が、進入してくるばい菌やがんから体を守る免疫活動を刺激すると考えています。つまり、キラーT細胞と呼ばれるものを体につくらせるということで、免疫活動が活発になるのです。これらの免疫戦士はきわめて小さい侵入者を破壊し、腫瘍の抑制に力を貸します。 ---------------------------------------------------------- |
健康状態の経過 | |
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平成1年11月 平成 年 月 |
--* 参考情報 *-- | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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胆石症−その1概念と定義 [胆石症]胆石とは胆道系に生じた固形物である.胆石の存在部位により肝内結石,胆嚢結石,総胆管結石に分類される.胆石の成分によりコレステロール胆石,色素胆石,まれな胆石に分類される.コレステロール含有量が70%以上の胆石をコレステロール胆石とする.症状の有無にかかわらず胆石症と称する.わが国の胆石分類を[ 表1 ]に示す.[ 表1 ]胆石の分類 図表一覧 [胆石症]
[病因|疫学|特徴|検査|診断|治療|経過|症例|文献|図表|情報] 病因と病気の成り立ち [胆石症]胆石の成因は胆石の種類で異なる.A.ビリルビンカルシウム石胆汁中のビリルビンはグルクロン酸と抱合してビリルビングルクロニドを形成し,水に溶けやすくなっている.胆道感染(主として大腸菌)が存在すると,細菌性β-グルクロニダーゼにより,胆汁中のビリルビングルクロニドが加水分解を受けて遊離型ビリルビンとなり,これにカルシウムが結合してビリルビンカルシウムが析出してくる.B.黒色石欧米では色素胆石の大部分は黒色石であり,わが国でも最近非常に増加している.溶血性貧血,肝硬変,心臓弁置換術後の患者によくみられる.また胃切除後には10〜20%に胆石発生がみられ,このうち30%が黒色石である.胃切除後の胆石の発生機序としては,迷走神経切離術(迷切)による胆道系(特に胆嚢)の運動機能の異常による胆汁うっ滞が一因と考えられているが,詳細は不明である.主構成成分は黒色色素であり,この色素はビリルビンカルシウムの重合体とされ,同様にリン酸カルシウムや炭酸カルシウムなどのカルシウム塩がかなり含まれている. C.コレステロール胆石わが国では第二次世界大戦後食糧事情の回復と食事の欧米化に伴い,コレステロール胆石が70%を占めるようになった.通常は水に溶けないコレステロールを両親媒性の胆汁酸とレシチンが溶かしている.食生活の変化により患者の胆汁はコレステロール過飽和状態(胆汁酸とレシチンに対するコレステロールの割合が多くなる)となり,この過飽和胆汁が胆嚢内で析出,核の形成,肉眼的胆石への成長を経て形成される.コレステロールが増加する原因としては,食事摂取コレステロールの増加,腸管よりのコレステロール吸収の増加,肝での取り込み・合成・排出の増加が考えられており,胆汁酸の低下の原因としては,胆汁酸の吸収部位である回腸末端部の疾患による胆汁酸吸収障害,肝での胆汁酸合成障害が考えられている.胆嚢の収縮が不完全であったり,長時間の空腹で胆汁がよどんだ状態にあることは,鉱物学的にも胆石形成の絶好の条件である.胆汁中の核の形成に結晶形成促進蛋白があり,これまでα1-acid glycoprotein, アミノペプチダーゼ(aminopeptidase), 免疫グロブリン(immunoglobulin), ホスホリパーゼC(phospholipase C), ハプトグロビン(haptoglobin)などが同定されている.ムチンや胆汁うっ滞も促進因子として働き,プロスタグランジンがムチン産生を促す.一方,アポ蛋白A-Iが胆汁中の核形成に要する時間(nucleation time)を延長させ,アスピリンはプロスタグランジンを抑制することにより,それぞれ抑制因子として作用する. [概念|疫学|特徴|検査|診断|治療|経過|症例|文献|図表|情報] 頻度と疫学 [胆石症]男性より女性に多い.加齢とともに頻度は増加する.成人における頻度は約5%である.剖検例ではその頻度は高く50歳代では10%を超え,80歳代では22.2%にも達する.日本人の胆石の分類は概念と定義に示したが,その頻度はコレステロール胆石70%(純コレステロール石10%,混成石10%,混合石50%),色素胆石30%(黒色石15%,ビリルビンカルシウム石15%)である. [概念|病因|特徴|検査|診断|治療|経過|症例|文献|図表|情報] 臨床的特徴 [胆石症]胆石発作の3主徴は仙痛,発熱,黄疸であるが,典型的症状を呈するものは少ない.発作は過度の食後や過労の後に生ずる.発作時には右季肋部から心窩部にかけての圧痛や腹壁緊張が現れる.そのほか胆嚢触知,Murphy徴候(深呼吸させながら右季肋部に圧迫を加えると,胆嚢に指の圧力が加わったところで吸気運動が停止する)などを認める.このような症状のない無症状胆石(silent stone, asymptomatic stone)が50〜70%を占める.[概念|病因|疫学|検査|診断|治療|経過|症例|文献|図表|情報] 検査所見 [胆石症]胆嚢胆石の場合は検査所見に特徴はなく,ほとんど異常はみられない.時に合併する脂肪肝,高脂血症,糖尿病の所見がみられることがある.胆石が総胆管に排石されたときには血清ビリルビンや胆道系酵素の上昇がみられることがある.また胆嚢炎を合併した場合は白血球数やCRPの上昇がみられる.[概念|病因|疫学|特徴|診断|治療|経過|症例|文献|図表|情報] 診断 [胆石症]胆石の診断法としては以下に示すものがある.(1)腹部超音波検査(ultrasonography;US) (2)腹部単純X線検査 (3)経口的胆嚢造影 (4)経静脈的胆道造影 (5)内視鏡的膵管胆管造影(endoscopic retrograde cholangiopancreatography;ERCP) angiography;PTC) (7)CT (8)MRI (9)MR-cholangiography このうち,胆嚢胆石の存在診断はUSで十分可能である.内科的治療を選択する場合には胆石の質的診断を問われる時代である.土屋のUS分類が最も頻繁に用いられる. [概念|病因|疫学|特徴|検査|治療|経過|症例|文献|図表|情報] 治療、管理と予防 [胆石症]胆石溶解療法,体外衝撃波胆石破砕療法(extra-corporeal shock wave lithotripsy;ESWL),腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパロスコピー胆嚢摘出術;ラパ胆)などの新しい治療法の登場により,胆石の治療にあたっては胆石の質的診断を厳しく求められる時代となった.有症状胆石の場合は疼痛などの症状を取り除くことはもちろんであるが,外科的処置が必要であるか否かを的確に判断することが肝要である. 胆石の治療法には下記に示すごとく多岐の方法がある.その症例にあった治療法を選択しなければならない. A.無治療で経過観察胆石症の50〜70%は無症状である.これらの症例で怖いのは胆嚢癌の合併である.腹部超音波検査(US)で胆嚢内腔や胆嚢壁がよく観察され,無症状であれば年1回のUS検査で経過観察するだけでよい.B.コレステロール胆石溶解療法コレステロール胆石溶解療法は水に不溶のコレステロールを水にも油にも溶ける両親媒性である胆汁酸で溶解する方法である.1.適応本法はコレステロール胆石に生体内に存在する胆汁酸であるウルソデオキシコール酸(UDCA)あるいはケノデオキシコール酸(CDCA)を投与する方法である.治療成績を向上させるためには画像診断によりいかにしてコレステロール胆石を見いだすかが問題となる.超音波検査の土屋分類のIa,Ib,浮遊胆石,堆積型胆石が良い適応となる.溶解効果を高めるためには胆石に石灰化のないことが必要である.CT値が50HU以下の症例は純コレステロール石あるいは混合石であり,経口胆石溶解療法の良い適応となる. 2.投与量UDCAもCDCAも10mg/kg以上が有効性が高いとされているが,CDCAを10mg/kg以上投与すると下痢をきたす例が多いことから,わが国では400mg/日投与が一般的である.一方,UDCAは600mg/日投与が一般的である.3.投与期間胆石溶解薬を最低6か月間投与し,その後,超音波検査で判定し,溶解したものについては再発予防策を,胆石が縮小あるいは減少したものについては治療の継続を行い,全く変化しなかったものについては,あと6か月間治療を継続するか,他の治療法に切り替えるのが妥当であろう.4.UDCAとCDCAの溶解機序UDCAとCDCAの治療成績は,ほぼ同じである.しかしながら,その作用機序は異なる.UDCAは腸管からのコレステロール吸収の抑制と肝胆汁中へのコレステロール排泄の抑制により肝胆汁中への胆石形成指数の低下をもたらし,また胆嚢内では胆石表面のコレステロールを液晶現象により溶解する.一方,CDCAは肝コレステロール代謝の律速酵素であるHMG-CoAレダクターゼを抑制することにより肝胆汁中の胆石形成指数を低下させ,胆嚢内では胆石表面のコレステロールをミセルにより溶解する.UDCAとCDCAの作用機序に違いがあるので,両者の利点を生かし,投与量を減らすことにより副作用を減らす試みがなされている.わが国ではUDCA300mg+CDCA300mgの併用療法が多く行われている.治療効果は単独使用に比較してやや良好とされている.5.完全溶解の判定法最近は超音波検査を用いて胆石の存在診断を行っているので,見落とし率は著明に減少している.胆石消失の判定には,体位変換を十分に行って観察する必要がある.左右側臥位だけでは不十分で,必ず肘膝位をとらせ,胆嚢部を数回プローブで押して胆石の有無を判定する必要がある.6.体外衝撃波胆石破砕療法(ESWL)と経口胆石溶解療法の併用療法経口胆石溶解療法による治療は最低1年を要すること,およびESWLが出現したことから,ESWLで処置できる径7〜30mmの胆石については,ESWLで治療した後に破砕片に対して経口胆石溶解療法を併用することにより,治療時間を短縮することが可能となった.C.体外衝撃波胆石破砕療法(ESWL)繰り返し行うことにより結石の破砕はほとんどの症例で可能であるが,胆嚢からの消失を考慮するとX線透過性(石灰化のない)径2cm以下,個数は3個以下,できれば1個で,胆嚢機能を有するもの,が適応となる.D.内視鏡的胆石除去術内視鏡的乳頭括約筋切開術(endoscopic sphincteropapillotomy;EST)や経皮経肝的胆道鏡により主に総胆管結石の除去を行う(胆管結石の項参照).E.腹腔鏡下胆嚢摘出術(ラパ胆)腹腔鏡下に胆嚢を剥離,摘出する方法である.患者のQOLの面から考えると,術後の回復が早いこと,疼痛が軽いこと,入院期間が短いことなどから,現在では胆嚢摘出術のほとんどは本法で行われている.以前は適応にいろいろ制限があったが現在では通常の開腹術の適応で行われている.ただし腹腔鏡を挿入することから肝硬変は適応外である.ラパ胆で始めて少しでも困難であれば通常の開腹術に移行する勇気が必要である.胆嚢摘出術の適応症例に手術をするのは何ら問題ないが,特に無症状で,しかも胆嚢機能も良好で胆嚢壁の観察も容易な症例に対する胆嚢摘出術は厳しく慎むべきである.胆嚢摘出術後に右側結腸癌の発生の問題も解決していないし,胆嚢摘出術後に生じる胆汁の十二指腸へのたれ流しによる生理的変化の影響も解決されていないからである. F.小切開胆嚢摘出術ラパ胆より切開部位は広いが通常の胆嚢摘出術より狭い手術法である.切開部位が少ないほど患者のQOLは良好である.G.胆嚢摘出術胆石の形成場所は胆嚢であるから,その形成場所を摘出する方法である.胆嚢摘出術の適応症例としては,疼痛を繰り返すもの,発熱,黄疸などの症状があるもの,また無症状であっても充満胆石,大胆石,胆嚢の変形,壁の肥厚,造影陰性例については外科的手術が勧められる.無症状胆石の有症状化率はそれほど高くはない.しかしながら60歳以上で胆嚢癌の発生率が急上昇するので,画像で胆嚢壁が十分に観察できない症例は60歳までに外科的手術をすることが望ましい. [概念|病因|疫学|特徴|検査|診断|経過|症例|文献|図表|情報] 経過と予後 [胆石症]胆石症は良性疾患である.胆嚢癌や閉塞性化膿性胆管炎を合併しない限り良好である.胆石生成の場は胆嚢であるから,胆嚢摘出術後には胆嚢摘出術後症候群が問題になる.しかし,近年の画像診断の進歩により遺残結石の頻度も激減している. 胆石溶解薬によるわが国の治療成績は完全溶解約18%,部分溶解約26%であり,有効率は44%である.溶解療法とESWLでは,消失しても再発の問題がある.再発率は両者とも年間約10%である. [概念|病因|疫学|特徴|検査|診断|治療|症例|文献|図表|情報] 典型例または教育的な症例 [胆石症][ 症例 ]39歳,男性
[概念|病因|疫学|特徴|検査|診断|治療|経過|文献|図表|情報] 文献 [胆石症]
[概念|病因|疫学|特徴|検査|診断|治療|経過|症例|文献|情報] 文書情報 [胆石症]疾患名:胆石症英語疾患名: cholelithiasis
胆石症−その2胆嚢疾患 E.胆嚢の疾患 1.胆石症 cholelithiasis 原因:胆汁うっ滞,細菌感染,肝代謝異常,胆汁組成の変化 肥満,妊娠,脂肪食 胆石症は女性に多く,30歳以後に増加し,40−50歳代に頻度が高い 症状:胆石疝痛発作−胆石が胆嚢頚部,胆嚢管,総胆管末端部に嵌頓したり,通過しようとした時に起こる. 上腹部痛,右背部痛・右肩に放散,悪心,嘔吐 胆管炎が進行するとー化膿性胆管炎⇒肝膿瘍⇒敗血症 診断:胆石疝痛発作 腹部単純X線−結石 腹部エコー DIC ERCP 治療: 1)保存的治療:発作を誘発する脂肪食を控え,過労を避ける. 発作時には鎮痛剤,炎症があれば化学療法 2)外科的治療:1,何回も発作を繰り返す場合 2,急性胆嚢炎を合併し保存的治療で軽快しない場合 3,閉塞性黄疸を合併する場合 4.胆管炎の症状がある場合 5.肝内結石がある場合 2.胆嚢炎および胆管炎 1)急性胆嚢炎 acute cholecystitis 急性胆嚢炎の大多数(90-95%)のものは胆石症に合併して発症 するが,結石がなくとも起こる場合がある. 症状:発熱,上腹部痛,悪心,嘔吐,局所に腹壁緊張・圧痛 診断:腹部エコー 胆嚢腫大,結石, 治療:化学療法をおこない,軽快を待って胆嚢摘出術 2)胆管炎 cholangitis 総胆管に結石や癌があって黄疸を伴う場合には胆管炎が起こりやすい. 1]急性化膿性胆管炎 1.上腹部痛 2.発熱 3.黄疸 2]急性閉塞性化膿性胆管炎 1.上腹部痛 2.発熱 3.黄疸 4.ショック 5.精神症状 1],2]は早急に胆道ドレナージをしないと敗血症に移行して死亡する 3.胆管癌 cancer ob the extrahepatic bile ducts 肝門部・上部胆管癌:3管合流部より肝臓側の胆管に発生する癌 中下部胆管癌:3管合流部より膵臓側に発生する癌 症状:徐々に進行する閉塞性黄疸 診断:血液生化学検査,超音波検査,経皮的経肝胆管撮影(PTC) 治療:1.経皮経肝胆管ドレナージ(PTCD)にて減黄 2.手術 総ビリルビン 5mg/dl以下 4.胆嚢癌 cancer ob the gallbladder 胆嚢癌は最も治療成績の悪い癌の一つである. 理由:1.特有な症状を欠くため早期診断が困難 2.浸潤傾向が著しいため 原因:原因は不明 胆嚢癌の40-80%に胆石の合併が見られる 症状:無症状,無痛性腫瘤 診断:超音波検査,腹部CT,選択的腹腔動脈撮影 治療:手術 予後:胆嚢癌は転移傾向が強く,根治手術が行なわれる例が少ない. 大部分は1年以内に死亡する. E.胆嚢の疾患 1.胆石症 cholelithiasis 原因:胆汁うっ滞,最近感染,肝代謝異常,胆汁組成の変化 肥満,妊娠,脂肪食 胆石症は女性に多く,30歳以後に増加し,40−50歳代に頻度が高い 症状:胆石疝痛発作−胆石が胆嚢頚部,胆嚢管,総胆管末端部に嵌頓したり,通過しよ うとした時に起こる. 上腹部痛,右背部痛・右肩に放散,悪心,嘔吐 胆管炎が進行するとー化膿性胆管炎⇒肝膿瘍⇒敗血症 診断:胆石疝痛発作 腹部単純X線−結石 腹部エコー DIC ERCP 治療: 1)保存的治療:発作を誘発する脂肪食を控え,過労を避ける. 発作時には鎮痛剤,炎症があれば化学療法 2)外科的治療:1,何回も発作を繰り返す場合 2,急性胆嚢炎を合併し保存的治療で軽快しない場合 3,閉塞性黄疸を合併する場合 4.胆管炎の症状がある場合 5.肝内結石がある場合 高血圧の予防
WHO(世界保健機関)の血圧の基準
高血圧の原因
●エネルギーの取り過ぎ ●お酒の飲み過ぎ ●運動不足 ●太り過ぎ(肥満) ●持続的ストレス ●塩分の取り過ぎ ●環境からの物理的刺激(気温など) ●遺伝体質 高血圧は、ほとんど自覚症状がありませんが、心臓病や脳卒中などのおそろしい病気の引き金となるので注意が必要です。 3.心臓 ◆不整脈 心臓には刺激伝導系といって心臓の収縮,拡張のタイミングを指令する電気刺激の伝わる道が存在します.電気刺激は洞結節という源から発し,心房内を伝わり,房室結節という関所で少し休んで(心房と心室が同時に収縮しないように時間待ちをして)からここを出,右脚と左脚の2本に別れて心室に伝わります.この刺激伝導系の一部に異常が起こったものが不整脈です.また体の防御機構としてこの伝導系の一部がとだえた場合はすぐ下から刺激(補充収縮)が発生するようになっていますが,この補充機能がうまく働かない場合はいろいろ問題を起こします.
《主な不整脈・刺激伝導系異常》 心臓がエンジンだとすると、プラグに電気を送る線に相当するものが心臓では左脚と右脚と2本あります。 このうち右脚が断線している状態を右脚ブロックといいます。 ほんの少しの障害でも起こりますのでほとんど問題ありませんが、初めて変化した場合は注意が必要です。
504.完全右脚ブロック COMPLETE RIGHT BUNDLE BRANCH BLOCK
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